BODEGAS LUSTAU
ルスタウ
国際コンクール最多の受賞歴を誇るシェリー界の巨人
ルスタウ社は、1896年に一人のアルマセニスタによって設立されたスペイン屈指のシェリーメーカーです。1945年から自社ブランドのボトリングを開始し、1980年にはプレミアムシェリーの代名詞にもなっている「アルマセニスタ・シリーズ」を発表。現在ルスタウ社は、クオリティ・シェリーのベンチマークとして、最も信頼されるブランドの一つに数えられています。
2016 IWSC Best Sherry Producer
2017,2022 IWC Best Spanish Winemaker(醸造家 セルヒオ・マルティネス氏)
2017-2022 IWC Best Fortified Winemaker
歴史
1896年、判事秘書であったホセ・ルイス・ベルデホによって、ヘレスの郊外にある「ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・エスペランサ農園」で創業しました。創業からしばらくの間は、仕事の合間にシェリーを造り、出来上がったシェリーを大手メーカーに販売する、「アルマセニスタ」という小規模の生産者でした。 1931年、娘のマリア・ルイス・ベルデホは、ヘレスの街により近いボデガ(ワイナリー)を購入し、熟成させていたストックと共に移転します。
1940年、マリアの夫、エミリオ・ルスタウ・オルテガがヘレスの中心地サンチアゴ地区にボデガを移します。ビジネスは徐々に拡大していきますが、この時もまだ依然として、アルマセニスタでした。 1945年、エミリオ・ルスタウはついに自社ブランドを立ち上げます。現在の主力商品であるマンサニーリャ・パピルーサ、フィノ・ハラーナ、アモンティリャード・エスクアドリーリャ、オロロソ・エンペラトリス・エウヘニアなどの商品は、この時に誕生しました。そして、1950年から輸出も開始されました。
1980年、当時のディレクター、ラファエル・バラオの下、ルスタウ社は最も革新的なシェリー生産者の1つに数えられるようになります。創業当初から熟成させてきた数々のシェリーを、「ソレラ・ファミリアール・シリーズ」としてシリーズ化。また、優れたシェリーを熟成させている、名も無きアルマセニスタたちのシェリーを集めた「アルマセニスタ・シリーズ」を発表します(1981年)。そして、しばらくして、ヴィンテージ・シェリーの熟成も開始しました(1989年)。 革新的なシェリーを発表する一方で、今日もルスタウのアイデンティティになっている、スタイリッシュな独自形状のボトルを導入したのもこの時期でした(1988年)。このボトルの導入も功を奏し、ルスタウ社は他の生産者との差別化に成功します。
1990年、ルスタウ社は、シェリーの主要都市の一つ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアに本社を置く大手ワイン・アンド・スピリッツメーカー、ルイス・カバジェロ社の傘下に入ります。資金的に大きなバックアップを得たルスタウ社は、品質重視の姿勢を貫きながら、さらに発展していくことになります。 2000年に入り、19世紀に建造された歴史的な6棟のボデガ群を取得し、段階的にストックを移していきます。ヘレスの中心に20,000㎡も広がる大きなボデガ群が、現在のルスタウ社のシェリーの主要熟成庫となっています。
現在、ルスタウ社のシェリーは、トップ・クオリティー・ワインのベンチマークとして、世界中で評価されています。 〇デカンター・ワールド・ワイン・アワード (DWWA) ・ 2011年 リージョナル・トロフィー〇インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC) ・ 2009年~15年 前醸造家マヌエル・ロサノが最優秀酒精強化ワイン醸造家 ・ 2011年 受賞メダル数 スペイン NO.1 ・ 2015年 受賞メダル数 ヨーロッパ NO.1 ・ 2016年 レン・エヴァンズ トロフィー(史上初の2度目の受賞) ・ 2017、2018年 醸造家セルヒオ・マルティネスが最優秀酒精強化ワインメーカー ・ 2018年 醸造家セルヒオ・マルティネスがスペイン最優秀ワインメーカー〇インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC) ・ 2011年 ベスト・スパニッシュ・ワイン・プロデューサー ・ 2014年 ベスト・シェリー・プロデューサー ・ 2016年 ベスト・シェリー・プロデューサー〇 2015年 アメリカ ワイン&スピリッツマガジン トップ100ワイナリー 〇 2017年 シェリー生産者の中で、世界主要ワインコンペティション受賞メダル数 第1位
ワイナリー
ルスタウ社は2つの自社畑を所有しています。 モンテヒリージョ・ヴィンヤード ヘレスの北東、パゴ・モンテヒルにある石灰質土壌(アルバリサ)の畑。この畑では、辛口シェリー用のパロミノ種のブドウを栽培しています。 ラス・クルセス・ヴィンヤード 海岸に近いパゴ・アブラガールにあり、砂質、粘土質、そしてアルバリサが混在する土壌。甘口シェリー用のブドウ品種モスカテル種の栽培がメインですが、同じく甘口用のペドロ・ヒメネス種、そして辛口用のパロミノ種も栽培しています。シェリー造りで認可されている3品種全てを栽培しているのは、生産地域全体を見てもこの畑だけの特徴です。
ルスタウ社は、シェリーの熟成が認められている3つの街全てに熟成庫を持つ、唯一の生産者です。 ヘレス・デ・ラ・フロンテラ ルスタウ社のメインのボデガがあります。120年以上の歴史を持つ6棟の大聖堂様式のボデガで、真夏でも温度と湿度を保てるように、壁は分厚く天井はとても高い。また、床には保湿性の高いアルベロという砂が敷かれています。 サンルーカル・デ・バラメダ マンサニーリャ・パピルーサが熟成されているボデガ。マヌエル・クエバス・フラドのボデガと同じ敷地にあり、アルマセニスタ・シリーズのマンサニーリャ・パサダ、アモンティリャードもここで熟成されています。天井は低く比較的小さなボデガですが、シェリーを熟成させる絶好の環境が整っており、年間を通してフロールが活発に活動しています。 エル・プエルト・デ・サンタ・マリア プエルト・フィノやブランデーを熟成させているボデガです。独特な風味を持つプエルト・フィノは、この地ならではのフロールの産物です。
セルヒオ・マルティネス ルスタウ社のシェリー全てを一貫して管理しているセラーマスター。彼の前任者、ヘレスの伝説的な醸造家マヌエル・ロサノ氏の下で14年間働き、2016年からセラーマスターを引き継ぎました。就任直後から世界的に高く評価され、権威のあるインターナショナル・ワイン・チャレンジにて、最優秀酒精強化ワインメーカー(2017)ならびにスペイン最優秀ワインメーカー(2018)を受賞しています。
フェルナンド・ペレス (クオリティー・コントロール・マネージャー兼任)1990年から現職。ルスタウ社のラボの責任者として、全商品の品質管理をするとともに、ブランデーとベルモットの製造責任者でもあります。リリース直後から世界的に高い評価を受けているルスタウ社の革新的な3種類のベルモットは、彼の長年の経験の賜物です。また、2013年からシェリー原産地呼称統制委員会の官能審査委員も務めています。
アルマセニスタ
「アルマセニスタ」とは、熟成庫を持ち、代々受け継がれてきた素晴らしいシェリーをストックしている人々のこと。主に大手メーカーのブレンド等に使われていた彼らのシェリーを、ルスタウ社はその個性を尊重し一切ブレンドせずにボトリング。ラベルには、アルマセニスタの名前、シェリーのタイプ、熟成された場所、そしてソレラの樽の数が記載されています。プレミアム・クラフト・シェリーとして、世界中で高い評価を受けています。
【マヌエル・クエバス・フラド】
創業:1950年
所在地:サンルーカル・デ・バラメダ
ストック:約2,000樽
ラインナップ:マンサニーリャ・パサダ1/80、アモンティリャード・デ・サンルーカル1/21
自社畑でブドウ栽培も行うアルマセニスタ。サンルーカルの街で卸売業も営むクエバスの家族が生産に携わったのは1950年から。ボデガとソレラ自体の起源は19 世紀後半にまで遡るといい、100年、150年の古樽が、未だに現役でシェリーの熟成に使われています。
【ホセ・ルイス・ゴンサレス・オブレゴン】
創業:1959年
所在地:エル・プエルト・デ・サンタ・マリア
ストック:約200樽
ラインナップ:フィノ・デル・プエルト1/143、アモンティリャード・デル・プエルト1/10
プエルトの街の中心地でタバンコ(シェリーの量り売りも行う一杯飲み屋)も営むアルマセニスタ。ボデガの設立は1959年ですが、19世紀後半に立ち上げられたソレラを引き継いでいます。プエルトのクラシックな味わいを守り続ける貴重な生産者。アモンティリャードは、出荷可能な樽が僅か10樽しかない、大変貴重なラインナップです。
【カジェタノ・デル・ピノ】
創業:1886年
所在地:ヘレス・デ・ラ・フロンテラ
ストック:約1,000樽
ラインナップ:パロ・コルタド・デ・ヘレス1/22
19世紀後半の創業当初から、その品質の高さが国内外に広く知れ渡っていた歴史的なアルマセニスタ。ずっと家族経営を続けており、現在は4代目のヘラルドが、これまでと変わらぬ高品質なシェリーを造っています。アモンティリャードとパロ・コルタドの熟成に特化しており、ルスタウ社には長期熟成のパロ・コルタド22樽を供給しています。
【フアン・ガルシア・ハラナ】
創業:1968年
所在地:ヘレス・デ・ラ・フロンテラ
ストック:約400樽
ラインナップ:オロロソ・パタ・デ・ガリーナ1/38
アンダルシアにおける自転車とオートバイの重要なディーラーである傍ら、1968年に100年以上の歴史を有するサンチアゴ地区のボデガ「エル・アルヒベ」を購入しました。1989年からルスタウ社に供給しているオロロソの“パタ・デ・ガリーナ”は、ボデガの最も古いソレラから厳選したプレミアムなオロロソです。
この生産者の商品一覧
Solera Familia ソレラ・ファミリアール
ルスタウ社が創業当初から所有するソレラを起源とするシリーズ。辛口のフィノから極甘口のペドロ・ヒメネスまで、実に多彩なラインナップを誇ります。
フィノ“ハラーナ”
適度な酸味を伴ったドライでシャープな味わい。凝縮感とエレガントさが心地よくバランスが取れています。
Lustau Almacenista ルスタウ・アルマセニスタ
「アルマセニスタ」と呼ばれる小規模生産者とルスタウ社が協働してリリースする、極少量生産のラインナップ。その高品質で個性豊かな味わいから、プレミアムシェリーの代名詞として評価されています。
Lustau Original ルスタウ・オリジナル
独特の製法のクリーム、特別な起源を持つオロロソ、そしてヴィンテージ・シェリーなど、オリジナリティを追求するルスタウ社ならではのユニークなラインナップです。
VORS(30 年熟成)
シェリー原産地呼称統制委員会の厳格な検査によって品質が保証された、最上級シェリーのラインナップ。数年に一度だけボトリングされる極めて稀少なシェリーです。
オロロソVORS
平均熟成年数30年以上!僅か7樽しかない非常に貴重な長期熟成シェリー!
Lustau Vermut ルスタウ・ベルモット
シェリーをベースにして造られるユニークなベルモット。伝統的なレシピを現代風にアレンジした赤、業界初フィノベースの白、そして土着の黒ブドウをブレンドした革新的なロゼの3アイテムを取り揃えます。
Brandy de Jerez ブランデー・デ・ヘレス
シェリー樽を使用し、ソレラシステムにより動的に熟成されたブランデー。果実味たっぷりで親しみやすい味わいから、ダークチョコを思わせる芳醇・濃厚な味わいまで、3 種類を取り揃えます。